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呼吸

呼吸
最近、歳のせいか健康維持に役立つ情報を調べることが多いです。
その情報の中でも一番気になる「呼吸」について書きたいと思います。

皆さんは、普段無意識に行っている呼吸に意識を向けてみたことはありますか?
肺は自ら広がったり、縮んだりすることはできません。肺の周りの筋肉がはたらくことで、肺が広がったり縮んだりします。これが呼吸です。
また、呼吸に使われる筋肉を呼吸筋とよびます。呼吸筋の1つである横隔膜は、呼吸において重要な役割を果たしています。

呼吸の種類は、主に胸式呼吸と腹式呼吸があり、胸式呼吸では胸郭の上部が上下に動き、腹式呼吸では横隔膜が収縮して下方に移動し、空気の吸い込み(吸気)と吐き出し(呼気)が行われます。
呼吸は、吸気と呼気を繰り返し、鼻や口から酸素を体内に取り入れ、二酸化炭素を排出する、私たちの生命活動に欠かせない重要な機能です。


呼吸の機能は、加齢により確実に衰えていきます。呼吸に使われる呼吸筋は、加齢によって硬くなって衰え、収縮活動を十分に行えなくなります。

それと同時に、肺全体の弾力も失われ、空気を出し入れする力はだんだん落ちていきます。呼吸筋や肺の弾力性が衰えると、息を吐いた後に肺の中に残る余分な空気の量(残気量)が増えていき、それにより新しい空気がしっかり吸えなくなり、息苦しさを感じたり、浅くて速い呼吸になったりします。

こうして空気が肺に十分に入ってこなくなると、体はエネルギーを生み出せなくなり、臓器の働きや代謝が低下してしまいます。その結果、「疲れやすい」「胃腸の調子が悪い」「眠れない」などの身体の不調につながります。

そこで、定期的に呼吸筋を動かす運動や体操を行うことにより、呼吸能力を向上することができます。呼吸筋は意識しないと鍛えるのが難しい部分なので、日頃から、意識的に息を吐き切って肺の中の空気を出し切るトレーニングなどを心掛けるといいかもしれません。


呼吸は、私たちの心身の状態に密接に関係しており、深い呼吸を通じて、ストレスの軽減や心の安定を促進することができます。
深くゆっくりと呼吸することで、交感神経と副交感神経のバランスが整い、心身の緊張やストレスを和らげます。また、深呼吸で酸素の取り込みを増やすことにより、血の循環を促進し、全身の細胞により多くの酸素を供給します。これによって、体の代謝が改善され、エネルギーが効率的に生産されます。

さらに、脳の機能が活性化され、集中力や注意力を高め、思考力や判断力が向上します。
ぜひ横隔膜をしっかり使い、お腹が膨らむように意識してゆっくりと腹式呼吸で深呼吸をしてみましょう。


深呼吸だけでなく、鼻を使った呼吸をすることも、さまざまなメリットがあります。
まず鼻呼吸は、鼻がエアコンや加湿器のような役割をして口や喉の乾燥を防ぎ、虫歯・歯周病・口臭リスクが軽減されます。また、鼻毛や鼻の粘膜がフィルターとなり、ウイルス感染やアレルギーから守ってくれます。また、鼻腔粘膜から一酸化窒素が産生されて肺に送られることで、気道と血管が広がり、これによって酸素の取り込みも促進されます。そして、成長期の子供が鼻呼吸をすると、鼻の空洞に圧力や空気抵抗がかかることで、顔が前方に成長していくため、歯がきれいに並ぶしっかりとした顎、膨らみのある頬骨、高い鼻へと成長します。

深呼吸や鼻呼吸は、誰でも取り組むことができ、日常生活に簡単に取り入れることができそうです。
忙しい毎日の中でも、時折意識的に鼻呼吸で深呼吸をして、心身の健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか。


ソンバーユ株式会社
試験研究室
宮本